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不動産売却コラム

【港区】外国人の不動産売却にかかる税金と手続き|源泉徴収10.21%・譲渡所得・納税管理人

エリアガイド

港区の不動産を21年間担当しています。近年は「日本の不動産を売りたいけれど、税金の仕組みがわからない」という外国人オーナーからのご相談が、はっきり増えました。

制度そのものより、「誰に、どの順番で聞けばいいのか」がわからないまま時間が過ぎてしまう。そういう状況に置かれている方を、何人も見てきました。手続きの順番と数字さえ先に見えていれば、判断はぐっと進みます。

ここでは、外国人が日本の不動産を売却・保有するときの税金と手続きを、2026年8月時点の制度にもとづいて整理します。売却代金から差し引かれる源泉徴収、所有期間で変わる税率、帰国後に必要な納税管理人まで、国税庁が公表している内容を根拠として示しながらお伝えします。

外国人の不動産売却にかかる税金の全体像|Tax Overview for Foreign Property Owners

外国人オーナーの日本の不動産売却にかかる税金の全体像

まず全体像です。外国人であることを理由に税率が上がることはありません。日本人と同じ税制が適用されます。ただし、日本に住所がない「非居住者」に該当する場合、売却代金からの源泉徴収と、確定申告のための納税管理人という2つの手続きが加わります。

項目内容根拠(国税庁)
売却時の源泉徴収売買代金の10.21%(買主が納付)No.2879 非居住者等から土地等を購入したとき
長期譲渡所得の税率20.315%(所有期間5年超)No.3208 長期譲渡所得の税額の計算
短期譲渡所得の税率39.63%(所有期間5年以下)No.3211 短期譲渡所得の税額の計算
居住用財産の特別控除最高3,000万円(要件あり)No.3302 マイホームを売ったときの特例
確定申告の前提納税管理人の選任と届出No.1932 海外勤務中に不動産を売却した場合

ここから、数字の中身を順にご説明します。

売却代金から差し引かれる10.21%と、その例外|10.21% Withholding Tax

外国人オーナーの売却で最初に驚かれるのが、この源泉徴収です。仕組みを知らないまま契約に進むと、手元に入る金額が想定と食い違います。

買主が10.21%を納める仕組み

非居住者や外国法人から日本国内の土地等を購入し、その対価を国内で支払う人は、支払いの際に10.21%の所得税および復興特別所得税を源泉徴収して納付する義務を負います(国税庁 No.2879)。対象になるのは土地、土地の上に存する権利、建物およびその附属設備・構築物です。義務を負うのは法人に限りません。個人の買主であっても、事業者かどうかを問わず原則として源泉徴収が必要になります。

ここで大切なのは、差し引かれた10.21%が最終的な税額ではないという点です。翌年の確定申告で本来の税額と精算し、納めすぎていれば還付を受けられます。

源泉徴収されないケース

例外が一つあります。買主が個人で、自分または親族が住むために購入し、かつ売買代金が1億円以下である場合、その買主は源泉徴収をする必要がありません(国税庁 No.2879)。売却相手がどんな買主かによって、受け取る金額の内訳が変わります。契約前に確認しておきたい点です。

税率は所有期間で決まります|Long-term and Short-term Capital Gains

所有期間で変わる譲渡所得の税率

譲渡所得の税率は、売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかで、倍近く変わります。売却時期の判断に直結する数字です。

区分所有期間(譲渡した年の1月1日現在)税率の内訳
長期譲渡所得5年を超える20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)
短期譲渡所得5年以下39.63%(所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%)

判定の基準日は「引き渡した日」ではなく「譲渡した年の1月1日」です。取得から5年に近いタイミングでの売却は、年をまたぐかどうかで税額が大きく動きます。復興特別所得税は、平成25年から令和19年まで基準所得税額の2.1%を所得税と併せて申告・納付する仕組みです(国税庁 No.3208・No.3211)。

なお住民税は、毎年1月1日時点で日本国内に住所がある方に課される税金です。非居住者に該当する場合の取扱いは状況によって変わるため、ご自身のケースについては税理士または所轄の税務署にご確認ください。私たちからも、連携している税理士におつなぎできます。

居住用として使っていた住まいなら、3,000万円の控除

ご自身が住んでいた住まいを売る場合は、譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける特例があります(国税庁 No.3302)。主な要件は次のとおりです。

要件内容
売却の期限住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
買主の制限親子や夫婦など特別の関係にある人への売却は対象外
過去の適用売った年の前年・前々年に同じ特例等の適用を受けていないこと
他の特例との関係買換え特例・交換特例・収用の特例とは併用できない

海外へ移られた方にとって、この「3年」の期限は見落としやすい条件です。帰国のタイミングと売却の計画は、早い段階で並べて考えておくことをおすすめします。

帰国後も保有するなら、納税管理人を先に決めます|Tax Agent for Non-residents

帰国後の不動産保有と納税管理人の選任

日本を離れたあとも不動産を持ち続ける方には、出国前に整えておきたい手続きがあります。順番を間違えると、あとから取り戻すのに手間がかかります。

確定申告の前に、納税管理人の届出を

非居住者が日本国内の不動産を売却した場合、その所得には日本で所得税が課されます。譲渡所得の計算方法は居住者の場合と同じです。申告と納税は、確定申告の前に納税管理人を定めて届出書を提出したうえで、非居住者の納税地を所轄する税務署に、翌年2月16日から3月15日までの間に行います(国税庁 No.1932)。

納税管理人は、本人に代わって申告書の提出や納税を行う代理人です。税務の専門知識が必要になるため、税理士に依頼されるケースがほとんどです。賃貸に出して不動産所得が生じる場合も、毎年の確定申告が必要になります。

出国前に、銀行口座の扱いを確認する

日本の非居住者になると、金融機関によっては口座の維持や取引に制限がかかります。売却代金の受け取りや納税の資金移動に関わるため、出国のスケジュールが決まった時点で、取引のある金融機関に確認しておいてください。「帰国してから手続きすればいい」と考えていて、日本にいる間しかできない手続きだったと後から気づく。この順番の行き違いが、いちばん多いパターンです。

売却・賃貸・保有を、同じ土俵で比べるために

売るか、貸すか、持ち続けるか。この判断は、税金だけでは決まりません。相場、将来の居住予定、管理の手間を並べて初めて比較できます。

売却を選ぶ場合に整理すること

所有期間が5年を超えているか、居住用財産の特例が使えるか、買主が個人か法人か。この3つで手取り額の見通しが変わります。売却にかかる諸費用の全体像は港区マンション売却の手取り額を簡単シミュレーション!諸費用の全体像にまとめました。売り出す時期の考え方は港区マンション売却の最適時期は?不動産会社選び【完全ガイド】をご覧ください。

賃貸に出す場合の体制

帰国後も保有して賃貸に出すなら、管理会社への委託が現実的です。入居者の募集、契約、賃料の回収までを任せられます。あわせて納税管理人を立て、毎年の確定申告に備えます。相続を見据えた整理については不動産相続の税金対策|譲渡所得・贈与税を最小化する計算方法もあわせてどうぞ。

母国での課税との関係

日本国内の不動産を売った所得は、原則として日本で申告・納税します。母国でも課税される場合の二重課税については、日本と締結している租税条約の内容によって扱いが変わります。国際税務に詳しい税理士への確認が必要な領域です。

言葉と実務の両方を、同じ担当者がご案内します

CENTURY21アーバン21は、港区を中心とした東京23区の不動産売買と賃貸管理を手がけています。外国人オーナーからのご相談では、不動産実務と英語の両方がわかるスタッフが窓口になります。

通訳ではなく、実務がわかる担当者が説明します

契約書と重要事項説明書は、日本語で作成されます。単語を訳すだけでは、判断に必要な意味は伝わりません。日本の商習慣と税制を理解したうえで、お客様の状況に合わせて英語でご説明できることを強みにしてきました。

売却から納税、登記までを一つのチームで

弁護士・司法書士・税理士と連携しており、売却の手続きから納税管理人の選任、登記までを通してご対応できます。海外にお住まいの方の確定申告についても、税理士と連携して進めます。

急かさず、比較できる状態をつくります

売却を勧める前に、売る・貸す・持ち続けるの3つを比較できる材料をそろえます。ご自身が納得したうえで決めていただくほうが、結果として良い取引になります。

【Q&A】外国人の不動産売却でいただくご質問

Q. 外国人でも日本の不動産を売却できますか?

A. 国籍や在留資格にかかわらず売却できます。日本の不動産は外国人でも所有権を取得でき、所有権に期限もありません。外国人であることを理由に税率が上がることもなく、日本人と同じ税制が適用されます。非居住者に該当する場合は、売買代金の10.21%が源泉徴収され、翌年の確定申告で精算します。

Q. 港区の不動産を外国人が売るとき、手取り額はどう決まりますか?

A. 売買代金から、譲渡所得への課税分と仲介手数料などの諸費用を差し引いた額が手元に残ります。税率は所有期間で決まり、譲渡した年の1月1日時点で5年超なら20.315%、5年以下なら39.63%です。ご自身が住んでいた住まいなら、最高3,000万円の特別控除が使える場合があります。非居住者の場合は10.21%が先に源泉徴収され、確定申告で納めすぎた分の還付を受けられます。

Q. 買主によって源泉徴収の有無が変わると聞きました。本当ですか?

A. はい。買主が個人で、自分または親族が住むために購入し、売買代金が1億円以下であれば、その買主は源泉徴収をする必要がありません(国税庁 No.2879)。それ以外の場合は、法人・個人を問わず原則として10.21%が源泉徴収されます。

Q. 不動産売却の税金は、日本と母国のどちらに納めますか?

A. 日本国内にある不動産の売却による所得は、原則として日本で申告・納税します。母国でも課税される場合、二重課税を避けられるかどうかは租税条約の内容によります。国際税務に詳しい税理士にご確認ください。

Q. 帰国後も日本の不動産を保有できますか?

A. 保有できます。ただし、出国前に納税管理人を選任して税務署へ届け出ておく必要があります。確定申告は、納税管理人を通じて、翌年2月16日から3月15日までの間に非居住者の納税地を所轄する税務署へ行います。銀行口座の維持についても、出国前に金融機関へご確認ください。

Q. 日本語が得意ではなくても相談できますか?

A. できます。CENTURY21アーバン21には、不動産実務と英語の両方がわかるスタッフが在籍しています。契約内容や税務の考え方を英語で整理しながらご説明しますので、遠慮なくお問い合わせください。

English Summary|Selling Property in Tokyo as a Foreign Owner

Foreign owners can buy, hold and sell real estate in Japan regardless of nationality or visa status, and the same tax rules apply as for Japanese residents. Three points matter most when you sell.

1. Withholding tax of 10.21%. When a non-resident sells land or a building in Japan, the buyer must withhold 10.21% of the sale price and pay it to the tax office (National Tax Agency, No.2879). This is not the final tax. You settle the actual amount through a tax return the following year and may receive a refund. One exception: an individual buyer who purchases the property as a home for themselves or a relative, for 100 million yen or less, is not required to withhold.

2. Capital gains tax depends on how long you owned the property. If your ownership period exceeds five years as of 1 January of the year of sale, the rate is 20.315%. If it is five years or less, the rate is 39.63% (No.3208, No.3211). A special deduction of up to 30 million yen may apply if you sell a home you lived in, provided you sell it by 31 December of the third year after you stopped living there (No.3302).

3. You need a tax agent. Before filing, a non-resident must appoint a tax agent (nozei-kanri-nin) and submit the notification to the tax office. The return is filed between 16 February and 15 March of the following year at the tax office covering your place of tax payment in Japan (No.1932).

CENTURY21アーバン21 supports foreign owners in Minato-ku and central Tokyo with staff who handle both the English and the practical side of Japanese real estate, working together with lawyers, judicial scriveners and tax accountants. Please feel free to contact us in English.

この記事で参照した公的情報

内容出典
非居住者等からの土地等の購入に伴う10.21%の源泉徴収と、1億円以下・自己居住用の例外国税庁 タックスアンサー No.2879「非居住者等から土地等を購入したとき」
長期譲渡所得の税率20.315%と所有期間の判定国税庁 タックスアンサー No.3208「長期譲渡所得の税額の計算」
短期譲渡所得の税率39.63%国税庁 タックスアンサー No.3211「短期譲渡所得の税額の計算」
居住用財産の3,000万円特別控除の要件国税庁 タックスアンサー No.3302「マイホームを売ったときの特例」
非居住者の確定申告・納税管理人の選任と申告期限国税庁 タックスアンサー No.1932「海外勤務中に不動産を売却した場合」

本記事は2026年8月時点で公表されている情報にもとづいています。税制は改正されることがあります。実際のお手続きにあたっては、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

会社情報

会社名CENTURY21アーバン21
住所〒105-0012 東京都港区芝大門2-4-8 メビウスビル1階
代表者金田 雅美
電話番号03-3432-2156 (代表)
サイトURLhttps://urban21.jp

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